海の見える畑のはなっこりー
 川辺さんのはなっこりー畑は海岸線から少し山へ上がった日当たりのよい海が見渡せるところ。
 食育ボランティアとして神西小学校へ指導したり食材を提供している沼田さん、大畠町で一番初めにはなっこりー栽培を始めた重村さんとともにお話をうかがった。
 まずは、はなっこりーを作ってみようと思ったきっかけを重村さんに尋ねた。「平成9年じゃったかねぇ。山口の試験場である農業祭で鉢植えに展示してあったんよねぇ。試食会もしちょったねぇ。冬場の野菜としてもいいしね、最初はミニトマトグループの6人が始めたんよ。年寄りのいい小遣い稼ぎになる、っちゅー軽い気持ちではじめたからかね、なかなか人が増えんのじゃ。」


海が見える圃場


川辺さん、沼田さん、重村さん


川辺さんの畑のはなっこりー

 沼田さんも「はなっこりーはおいしいよ。ホントにお世辞抜きでおいしいと思っちょるよ。冬に緑野菜ってのも少ないし、学校給食でも出されるようになったのは本当にいいことと思いますよ。」と言われた。
 最近は特に残留農薬などへの関心が強いので、はなっこりーも減農薬につとめているとのこと。「あぶらむし対策でネットをはったりしました」と川辺さんは言われた。
 生産者の方はこれから神西小学校へ招待されている。

農業を通じて地域との交流を
 大畠町立神西小学校では、各学年が「豊かな体験活動」という総合学習を通じて地域・環境についての知識を深め、ふるさとを大切にする心を育てることを目的とした授業をおこなっている。小学3年生は農業を通じて地域との交流を深めるため、はなっこりーを育てている。今年で2年目の取り組みだ。
 なぜはなっこりーに着目したかというと、経過はこうだ。大畠町で収穫したはなっこりーが学校給食で使われるようになり、児童もはなっこりーがどんなものなのかを知ることができた。しかし、その栽培過程などは当然わからない。そこではなっこりーを自分たちの手で栽培することにより、はなっこりーへの愛着をもってほしい、併せて栽培の大変さを知ってほしい、実際に栽培している地域の生産者の畑を見学したり、話を聞くことではなっこりーに対する思いを感じ取ってほしい・・・という先生の希望・ねらいから始まったとうかがった。


大畠町立神西小学校


教えてもらいながら自分たちで収穫


上手に作れたかな?


はなっこりーはゆでると
こんなに色鮮やか!

 スーパーや家で料理されたかたちでしか対面しない野菜。これらがどんな過程を経て自分たちの口にはいるまでになるのか、それを体験することで子供の心にストレートに訴えかけることができるのではないか。「地元のものだから食べよう」と言われても子供にはわからない。「この大変な作業を経てようやく食べられるんだ」という実感が食育につながるのではないかと思う。
 植え付けは、近くに住んでいるはなっこりー生産者の沼田さんに指導を受けておこなった。そのときマルチシートも敷いた。少人数なので花壇ぐらいの大きさなのだが、畑ですくすく育つはなっこりーに毎日交代で水遣りもがんばってやってきた。・・・が、おいしいものを知ってか知らずかカラスが食べてしまい、ずいぶん数が減ってしまった。肥料も適量がわからずにやりすぎて枯れそうになった。ピンチを救ってくれたのも様子を見に来てくれた沼田さんたち。なかなか一筋縄では育ってくれなかった。でも、だからこそ、家庭での話題にのぼったり、学校でも「昨日のおかず、はなっこりーだったよ」と報告があったりするのだろう。

自分たちで育てたはなっこりーを自分たちで食べよう!
 今日はそのはなっこりーを収穫する日。はなっこりーの摘み方を沼田さんに教えてもらい、みんなが一斉に収穫を始める。「これも取っていい?」などいろいろ質問しながら、あっと言うまに収穫終了。これから調理に使われる。授業参観という形で親子で一緒に調理実習をおこなう。メニューは事前に児童がインターネットで調べて決めたポタージュ、グラタン、ピーナッツあえの3品。各担当に別れ、摘んだばかりのはなっこりーを調理していく。小学3年といえばまだ家庭科は習っていないし、「家でもさせたことないわ」という家庭が大半。危なかしいが包丁を使ってなんとか切断している。「どうやってやるんー?」とかなんとか言いながら、作業は順調にすすんでいく。
 招待客の川辺さん、沼田さんも「じっくりゆでた方がおいしいよ」などアドバイスをしながら興味深く見学していた。
 さて、ようやくすべてのメニューができあがり、私たちもご相伴に預かることとなった。どれもきれいに仕上がっている。
「おいしいねぇ、こんな食べ方初めてしたねぇ。」と沼田さんも絶賛。
 みんなの感想をきけないうちに帰ることになり、少々残念に思いながら学校をあとにした。親子で、仲間で、どんな会話がされたのか、実に興味深い。


お母さんに手伝ってもらいながら


できあがり!


沼田さんと一緒に
「みんなで食べるとおいしいね」


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