●みかんづくりに最適な気候
 大島でみかんの栽培が始まったのは、江戸時代に藤井彦右衛門によって持ち込まれたのが始まりといわれている。
 その後、昭和のみかんブームでコメに変わる作物としてみかんの栽培が広まった。暖かい気候に適度な雨がみかんに適しており、今では、山口県で生産されるみかんの約90%が大島産だ。
 今までは、各選果場(6選果場)がブランドを持ち出荷していたが、昨年から3つの選果場に統合して「大島みかん」のブランドとして統一された。6ブランドは地域組織となり「大島みかん」の生産に日々励んでいる。


「今年のみかんの味は抜群!」と生産者の中本丈弘さん

 今回は日良居地区生産組合に所属する中本丈弘さんを訪ねた。海を見渡せる大島らしい場所にほ場はある。
 以前はお勤めをされており、本格的にみかん栽培に取り組み始めて6年目になるという。栽培面積は160a。
 「ほとんど極早生みかんに植え替えたんじゃ。年取るとこっちのほうがええ。」
 おじいさんの代から受け継がれた樹や一番取れるという30年目の樹もあるが、これからは極早生に植え替えるのだとか。
 「極早生は、貯蔵せずに収穫した分だけ直ぐ出荷できるから、棚への上げ下ろし作業をせんでええんじゃ。」


中本さんの愛情でたわわに実ったみかん


一個一個、丁寧に収穫する

 “コタツでみかん”とされる時期のみかんは、旬でありたくさん出回る分、出荷の調整が必要となり、農家の倉庫で一時保管するのだそう。コンテナをひっくり返して棚に転がす。そして出荷の際は、棚からコンテナに移し替え、選果場へもっていく。これが重労働。それに比べ極早生は調整しなくても市場流通が少ないので、すぐ出荷できる。
 「ほんとの旬じゃないけどね。これからもみかんを続けようと思ったら、なるべく作業が少ないほうが楽じゃろう。やっぱり若い頃のようには出来んことなるけぇね。」

●今年のみかんは小玉だけど味がいい
 一部、白マルチシートが敷いてある箇所があった。これは、土に雨水が浸入しないようにして糖度を上げるほか、太陽の光を反射させて色づきを良くする効果があるそう。
 「これを敷くと糖度が1〜2度違うんじゃ。でも、水を切る分、樹は弱るからね。毎年マルチを張る場所は変えてるんよ。」

 これと似たような効果で、今年のみかんは味がいいという。
 「今年は雨が少なかった分、小玉が多いんよ。でもその分、水が切れてるから味はいいんじゃ。」
 梅雨に雨が少なかったため、小玉が多くなる。しかし、水が少なかった分、糖度が上がり味はとてもよいみかんに仕上がるそうだ。


マルチによって光が反射され、下の実もきれいに色づく


収穫されたみかん


光センサーで瞬時に糖度と酸度を測る


人の目で最終チェック


箱詰めされたみかん

 収穫されたみかんは、選果場に運ばれ、光センサーによって酸度や糖度、外観によって規格ごとに分けられ、箱詰めされる。
 「光センサーを通ってるから、味には自信があるよ。」とJA山口大島の杉原さん。
 多いときには5千ケースにもなるという。ここから市場へ出荷され、店頭に並ぶ。
みかんはこれから旬を迎える。
 温州みかんの出荷は10月から2月中旬。極早生が終わり、これからは早生、中生、普通とつづく。
{極早生(10月〜11月上旬)→早生(11月上旬〜下旬)→中生(11月下旬〜12月上旬)→普通(12月上旬〜2月中旬まで)}
 その後は、晩柑類の伊予柑(2月中旬〜3月中旬)、せとみ(ゆめほっぺ)(2月下旬〜4月上旬)、南津海(4月下旬〜5月上旬)となる。
 今年のみかんの味は保証つき!!特においしいみかんの見分け方は皮が薄く実がしっかり詰まっており色つやの良いものだそうだ。

 温州みかんに続き、2月くらいになると店頭に並び始める晩柑類もおすすめのものが多い。特にせとみ(ゆめほっぺ)は山口県期待のニューフェイス!ひとくちほおばれば、味わったことのない食感と濃厚な味にやみつきになってしまうだろう。
 水分を取ることを忘れがちなこの季節。美容に健康に、ついでに水分補給に。コタツに入って冬の醍醐味みかんを堪能しよう。

Copyright © 2007 JA ZENNOH YAMAGUCHI All Rights Reserved.
JA全農やまぐち