山口県オリジナル品種
  「はなっこりー」との出会い

 伊賀さんとはなっこりーとの出会いは13年前。当時お勤めに出ていた伊賀さんが、通勤途中で見かけない野菜を植えている風景を目撃。「通り過ぎる時も黙っちょらん性格じゃからね、『何作りよるーん?』って聞いてみたの!」
 その時のその見慣れない野菜こそがはなっこりーだった。しかし、そのときは興味も関心もなくただ通り過ぎた。
 ところが、定年後に運命の出会いがある。
 JA山口美祢の伊佐支所管内でも本格的にはなっこりーに取組むことになり、伊賀さんもそのときにはなっこりーを作ることを決意した。他の人がお試し程度に植えるにもかかわらず「どうせやるからにはドカっとやらんと!」という意気込みで1反の畑を借りて始めることに。周りからは「何も知らんそがイキナリそんなにできるんか?」とも言われたが、3年は順調な日々だったという。「4年目ぐらいから台風にあったり、色々な災害にやられたけどね、でも、だからってはなっこりーを見捨てようとかそんな気にはならなかったね。」と伊賀さんは言う。伊賀さんの言葉でいうところの「なんか楽しい。なんか好き。」なんだそうだ。


伊賀 洋子さん


はなっこりー


きれいな水で育ったはなっこりー


収穫作業

 それから10年。ひとりでずっと栽培を続けていたが、ひょんなことから共同の畑で栽培することに。
 「魅力ある河原づくり」という河原地区の活性化対策がきっかけだ。農林事務所の呼びかけで、何に取り組めば活性化できるか話し合い、視察にでかけ、桜を植えよう、梅を植えようなど色んな意見が出た中、伊賀さんの「はなっこりーを植えてみてはどうか」という案が採用された。
 「ここで作るといいよ」と水はけのよい、はなっこりー栽培をするのに適した畑を貸してくれる人があり、去年から「河原はなっこりーの会」の活動が始まった。今年は13名の仲間で和気あいあいと栽培している。
 「ここは、奥河原の冷たいきれいな水が流れてくるから、はなっこりーがとてもきれいで汚れてない気がする」と伊賀さん。
 また、河原地区は美祢市の中でも涼しいところ。その気候を利用して、他の産地より早く定植する。この共同の畑は8月10日に植え、9月20日頃から収穫が始まる。「去年は12月3日まで収穫したかねぇ。涼しい分、よそより早く霜が降りるから、1日でも早く植えて早く収穫しないといけないのよ。」

●自分で育てた野菜は
     やっぱりかわいい

 涼しいといえども、やはり夏の昼間の気温は高温になる。その暑さを少しでも和らげる為に白いマルチを敷いている。こうすることで、地温を下げてくれるうえに雑草もはえにくく、一石二鳥だという。
 「とにかく植えたら成長は早いですよ。」と伊賀さん。次から次にわき芽が出ていく様がかわいくて仕方がないという。「食べれば甘くておいしいし、何か惹かれるの。」…体力が続く限りは作っていたいという。農薬もほとんど使わず、体にいい野菜づくりを目指している。「虫がぶちつく野菜じゃから、大変よ。」といいながらも楽しそうである。
 そんな伊賀さんを中心にした仲間だから、みんなもはなっこりーに心をくだいている。


収穫作業


摘み立てのはなっこりー


調整作業


収穫後の団らん

 今年は、せっかく順調に成長していたはなっこりーが、台風によってマルチごと飛んでしまった。そんな中生き残ったものの倒れてしまったものなどは、「杭を立てておこしてやってはどうか?」「どうにかして、元気にしてあげたいね」ととてもかわいがって大事にしている。そんな気持ちを受けたはなっこりーたちは、一生懸命もとの姿に戻ろうとしてくれているという。
 「みんな、声をかけると集まってくれるし、人と人とのふれあいや交流ができて本当によかったと思ってるの。」みんなとは心が通じあっているという伊賀さん。
 早朝の摘み取りのときに、おにぎりやお茶の差し入れをさりげなくする伊賀さんだからこそ、この輪が強固なものとなっているのではないかと感じた。


みんな笑顔!


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